スマイルプリキュア終わっちゃったねえ

概要
巨大化したピエーロ様を、さらに巨大化したみゆきさんがすり潰しました。
キャンディにもう会えなくなるかと思ったけど、そんなことはなかったぜ。

感想
終わったねえ。
全体を通してみて、「キャラ重視、本筋や構成は弱め」って感想。*1
まあその方針は正しいんじゃないかと思います。今作の敵「絶望」「怠惰」ってのは、幼児向け番組の敵としては難しすぎる。
偉そうな説教に説得力を持たせるには、相応にドン底に堕ちないといけないわけで、それは子供番組的に無理だ。個人的には『お母さんはもう帰ってこないんだよ!』とか絶叫しながら、敵を殴り続けるようなシーン大好きだけど。*2

そんな扱いにくい絶望的な状況とか、諦めなどに対して、綺麗事じみた説教をするのではなく、シンプルに『生きたい』とか『〜がやりたい』っていう反論をしたのが、個人的には良かったかな。

その他

  • 具体的には言わないが、「ああこのシーンはコラ素材になるな」とかそういうのが思いついてしまい、自分が汚れていることを再確認しました。
  • この手のメンバー構成だと、最終回付近では「主人公+その他」ってなりがちだが、もうちょっと個々が独立して行動するように出来ないものなのかね。その結果一人くらい、数分しか出ないとか、戦死、快楽堕ちとかになるのだって、アリだと思うんだがなあ。
  • スマイルプリキュアなのに、半分以上の時間が泣き顔、レイプ目だったような最終回。ちょっと大安売りしすぎじゃないかなと。
  • ラスト数話の構成については詰め込みすぎて、何か若干打ち切り臭いんでそこは良くないなあ。
  • ラストのみゆきの「家族や友達といることがウルトラハッピー」(うろ覚え)っていうモノローグが一話から追い求めていた境地に到達した感じで最終回っぽくて良し。今にして思うと、みゆきはかなり評価が上がった娘だな。
  • プリキュアとキャンディが抱き合って泣くシーンでポップだけ画面端でポツンと立っているすげえ味のあるシーンがあってツボでした。
  • ラストのキャンディについてはなあ・・・・。蛇足じゃね?何か「別れ」要素を入れてはいけない縛りでもあるんですか?と言いたくなるほどの蛇足っぷりだ。

ごくごく個人的な話
一年見てきたわけで、この「過去の事になる瞬間」ってのは、色々考えてしまう。
去年、2012年は、何かまあネット上での人との交流が増えた年で、それの影響からか「一番内容について説教を垂れたプリキュア」である。面白かったですよ。まあ幸福だったんじゃないかな。

*1:「空から変な液体が降ってきて子供になってしまいました」は薄い本レベルの力技だろう。

*2:一度、『失ったもの、壊れたものは2度と戻らない』ってことをテーマにしたプリキュアをやってみるのもいいんじゃないかと思います。これまでのシリーズのプリキュア達は何も失っておらず、そこが説教の薄さ、軽さに繋がっているように思う。あかねちゃんはブライアンによって何かを失っているかもしれない。